婦人科がん

子宮がん

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 子宮がんは、膣に面した子宮の入口付近(頸部)に発生する子宮頸がんと子宮の奥の内膜に発生する子宮体がんに大別され、原因も性格も治療法も異なっています。子宮頸がんは子宮がん検診の普及により減少傾向にありますが、子宮体がんは増加傾向にあります。

子宮頸がん

子宮体がん

子宮肉腫

 上皮から発生するがんに対して、筋肉や間質などの結合組織から発生する悪性腫瘍を「肉腫」といいます。
 子宮肉腫は、子宮体部の悪性腫瘍の約8%と比較的稀な腫瘍で、40~60歳代に好発します。主に、子宮がん肉腫、子宮平滑筋肉腫、子宮内膜間質肉腫があります。

子宮がん肉腫

 子宮肉腫の43~46%を占め、閉経後の60歳代に多いとされます。症状としては不正出血や下腹部痛が多く、がんの成分とと肉腫の成分が混在している腫瘍ですが、性格的には子宮体がんに似ていますが、子宮がん肉腫は進行した状態で発見されることが多く、子宮体癌に比べて予後が不良です。子宮がん肉腫はリンパ節に転移しやすいため、治療は手術療法が基本ですが、術式は単純子宮全摘出+両側付属器摘出(両側の卵巣・卵管摘出)+大網切除 (胃下部の脂肪組織切除)+骨盤内・傍大動脈リンパ節郭清が勧められます。

子宮平滑筋肉腫

 子宮肉腫の36~38%を占め、50歳前後に多く、症状としては不正出血を認めることが多いです。子宮筋腫との鑑別が難しく、子宮筋腫と診断して手術を行った後の病理組織検査で子宮肉腫と判明することもあります。子宮筋腫といわれていても、特に閉経後にもかかわらず大きくなっていく腫瘍は注意が必要です。治療の基本は手術療法で、リンパ節転移は少ないため単純子宮全摘出+両側付属器摘出(両側の卵巣・卵管摘出)が標準術式です。

子宮内膜間質肉腫

 子宮肉腫の13~19%を占め、50歳前後に多く、症状としては不正出血や過多月経を認めることが多いです。治療は手術療法が基本ですが、リンパ節に転移しやすいため単純子宮全摘出+両側付属器摘出(両側の卵巣・卵管摘出)に加え、骨盤内・傍大動脈リンパ節郭清も考慮されます。

卵巣がん

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