臨床工学科

臨床工学科について

 臨床工学技士という言葉はあまり聞き慣れない職業かもしれません。実際によくある事ですが、「病院で臨床工学技士をしています。」というと「臨床放射線技師さん?臨床検査技師さん?」と返答されることが多いです。
ここでは、まだまだ認知度の低い臨床工学技士について知って頂きましょう。

臨床工学技士って何をするの?

 臨床工学技士とは、国で定められた大学や養成施設、専門学校などで規定の科目を学んだのちに国家試験に合格することで臨床工学技士としての資格を与えられます。病院内で、医師・看護師や各種の医療技術者とチームを組んで、人工呼吸器や人工心肺装置、人工透析の装置など人の生命に大きな影響を与える生命維持装置の操作などを担当しています。 また、医療機器が何時でも安心して使用できるように保守・点検を行っており、安全性確保と有効性維持に貢献しています。

 当院には現在8名の臨床工学技士がおり、透析部門とME部門に分かれ、それぞれの分野の「スペシャリスト」として各業務を行っています。

透析部門

血液浄化業務

 体内に貯まった老廃物などを排泄あるいは代謝する機能が働かなくなった場合に行う治療で、血液透析療法、血漿交換療法、血液吸着法など様々な血液浄化療法が存在します。臨床工学技士は、血液浄化中の血液の状態、機器の動作状況などチェックし、安全な血液浄化をサポートします。
(写真左)毎日の透析の様子です。
(写真右)人工透析装置やRO装置の保守・点検も、臨床工学技士の重要な仕事です。
(写真下)血漿交換を行っている様子です。

ME部門

手術室(人工心肺)業務

 主に心臓血管外科手術中に生命維持管理装置である人工心肺装置の操作をし、心筋保護装置、術中自己血回収装置などの関連機器の操作なども併せて行い手術のサポートをします。その他の手術関連機器のメンテナンス等も行っています。
【人工心肺とは?】
心臓手術では、大静脈から血液を人工心肺装置へと誘導し、人工肺で酸素を与え、大動脈から全身へと返します。人工心肺により、全身の酸素を確保している間に、自分の心臓と肺を血液が通過する事なく全身の血液循環を保つことで、心臓を止めて心臓内の修復を行うことが可能になります。
  • (写真)人工心肺+心筋保護を操作している工学技士です。

心臓カテーテル業務

 心臓カテーテル業務では、心臓カテーテル検査、冠動脈インターベーション(PCI)、ポリグラフを操作し、心電図や心内圧の生体情報のモニタリング・記録・データ管理等を行ないます。また、必要に応じて、血管内超音波装置(IVUS)の操作やIABP、PCPS等の機器の操作、管理を行ないます。
(写真左)冠動脈インターベーション中にIVUSを操作しています。
(写真右)IABPの抜去の際に循環器Drの補助をしています。
(写真下)ICUにてベットサイドでPCPSを管理している様子です。
 

不整脈関連業務

 徐脈性の不整脈や致死性の重症不整脈に対しての治療には、ペースメーカー・ICD・CRTDの植込みや心臓カテーテルアブレーションがあります。臨床工学技士は、EPS検査にて不整脈の解析や周辺機器の操作、ペースメーカー等の定期的な確認が主な業務になります。
 
  • (写真)ペースメーカーのフォローアップをしています。

機器管理業務

 医療機器管理業務では、病院内の患者監視装置、人工呼吸器、保育器、輸液ポンプ、シリンジポンプ等のさまざまな医療機器の保守・定期点検等を行なっております。使用中の医療機器については、動作チェックのためにラウンドを行い、日々の安全確保に努めています。また、病院の職員に対して、医療機器の安全な取り扱い等の院内勉強会も行なっています。
(写真左)新人看護師に対しての医療機器勉強会を毎年行っています。
(写真右)呼吸器のラウンドの様子です。
(写真下)輸液ポンプ等の機器は定期的にメンテナンスをしています。

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