令和6年度 山口県済生会下関総合病院 病院情報の公表

病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

医療の質指標

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
  4. 転倒・転落発生率
  5. 転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率
  6. 手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率
  7. d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率
  8. 65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合
  9. 身体的拘束の実施率
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 883 215 265 464 536 858 1,468 3,121 2,288 635
【定義】
 令和6年6月1日から令和7年5月31日までに退院した患者さんの年齢を10歳刻みで集計しています。
【解説】
 当院は、地域周産期母子医療センター、小児救急医療拠点病院として小児救急医療に対応しており、新生児・乳幼児等、10歳以下の患者さんが多い傾向にあります。また、60才以上の患者さんが全体の約70%を占めており、新生児から高齢者まで幅広く対応することで、地域医療支援病院として地域社会に貢献できるよう努めています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 179 2.65 3.03 0.56 72.67
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2なし 104 17.45 16.40 24.04 84.36
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 101 22.16 20.78 41.58 84.75
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸 手術なし 手術・処置等1あり 88 2.00 2.02 0.00 64.01
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし 85 13.62 8.16 1.18 75.78
 呼吸器専門診療科で他医療機関からの紹介が多く、令和6年6月1日から令和7年5月31日までに退院した患者さんは1,324名でした。診断群分類別患者数の上位5位は上記の通りです。全体では肺がん症例が約3分の1を占めており、次いで細菌性肺炎、間質性肺炎、誤嚥性肺炎、睡眠時無呼吸症候群(検査入院)の順に多数の症例がありました。また、慢性閉塞性肺疾患、抗酸菌感染、気管支喘息等多岐にわたる症例に対応しています。
 気管支鏡は年間273例行っています。また、気管支動脈造影にて抗癌剤動注、塞栓術を行っています。
 呼吸ケアチームの介入により、人工呼吸器離脱のための診療や呼吸器リハビリテーションなど、早期離床・回復に向けた体制を整えています。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 145 6.69 8.88 11.72 76.77
06007xxx9904xx 膵臓、脾臓の腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 63 4.95 5.84 0.00 71.38
060020xx04xxxx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 49 6.92 7.45 2.04 75.88
06007xxx9907xx 膵臓、脾臓の腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等27あり 45 4.00 5.53 0.00 75.33
060050xx03xxxx 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等) 選択的動脈化学塞栓術 36 7.86 10.22 5.56 79.03
 消化器領域の良性・悪性疾患全般に対応しています。食道・胃・大腸の悪性腫瘍に対して内視鏡治療や化学療法を行っており、小腸疾患が疑われる場合は小腸内視鏡検査も実施しています。また、炎症性腸疾患の治療も行っています。
 胆膵領域ではダブルバルーン内視鏡や超音波内視鏡も含め、ほぼ全ての病態に対応できる体制を整えています。
 肝臓領域では肝炎、肝硬変、肝癌に対して内視鏡やカテーテル治療を含め、様々な治療を行っています。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1,2あり 手術・処置等2なし 164 6.41 4.18 3.05 72.49
050050xx9910xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし 136 3.91 3.07 1.47 72.42
050070xx03x0xx 頻脈性不整脈 経皮的カテーテル心筋焼灼術 手術・処置等2なし 133 5.13 4.47 0.75 67.89
050050xx9920xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等12あり 手術・処置等2なし 103 3.25 3.27 0.00 71.14
050210xx97000x 徐脈性不整脈 手術あり 手術・処置等1なし、1,3あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 93 10.48 9.59 9.68 79.44
 循環器内科では、他医療機関からの紹介が多く、令和6年6月1日から令和7年5月31日までに退院した患者さんは1,303例でした。多い順では、狭心症・慢性虚血性心疾患が444例、頻脈性不整脈が252例、心筋梗塞が127例、徐脈性不整脈が108例、弁膜症が57例、心筋症が57例でした。虚血性心疾患(狭心症、急性心筋梗塞など)に対しては、心臓カテーテル検査・治療を行っています。その中でも冠動脈に病変を認めた場合には、経皮的冠動脈インターベンション治療(PCI)を行っています。不整脈に対しては、心臓ペースメーカー植え込み(CRT、ICDを含む)や心臓カテーテルアブレーションを行っています。
 心不全に対する薬物療法目的の入院も多くあり、心臓リハビリテーションを積極的に行い、早期退院に努めています。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010x199x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(2500g以上) 手術なし 手術・処置等2なし 143 2.93 6.11 0.00 0.00
080270xxxx1xxx 食物アレルギー 手術・処置等1あり 93 1.00 2.10 0.00 4.58
040090xxxxxxxx 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 82 4.46 6.22 0.00 1.35
0400801199x0xx 肺炎等(1歳以上15歳未満) 手術なし 手術・処置等2なし 51 5.04 5.61 0.00 5.92
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 51 4.65 6.38 0.00 3.12
 小児科では、出生直後の新生児から中学生くらいまでの患者さんにおこる様々な疾患について診療しています。また、小児救急医療拠点病院の指定を受けており、緊急の小児患者さんにも対応しています。小児科・新生児科において、令和6年6月1日から令和7年5月31日までに退院した患者さんのうち、症例が多かった5つの診断群分類を集計しました。当院は地域周産期母子医療センターでもあるため、通常より低い体重で産まれた集中管理が必要な新生児が多くいました。また、気管支炎や気管支喘息といった呼吸器疾患、食物アレルギーも多く診療しています。食物アレルギーの症例に対しては、アレルギーを引き起こす食品の特定、エピペンの必要性をより正確に判断できるようにするため、食物経口負荷試験も行っています。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060040xx99x5xx 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等25あり 116 3.15 4.33 0.00 72.32
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 91 5.77 4.54 0.00 69.90
060335xx0200xx 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 55 8.09 7.05 9.09 68.44
040040xx02x0xx 肺の悪性腫瘍 肺悪性腫瘍手術 肺葉切除又は1肺葉を超えるもの等 手術・処置等2なし 53 13.98 9.82 0.00 72.55
060035xx99x5xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等25あり 46 3.87 4.42 0.00 65.78
 外科では、消化器外科、呼吸器外科、乳腺外科と幅広く診療を行っています。令和6年6月1日から令和7年5月31日までに退院した診断群分類別の症例数は、直腸悪性腫瘍(化学療法あり(ベバシズマブ等))が最も多く、続いて鼠径ヘルニア(手術あり)、胆のう炎(手術あり)、肺悪性腫瘍(手術あり)、結腸悪性腫瘍(化学療法あり(ベバシズマブ等))という順でした。
 当院は、地域がん診療連携拠点病院として他医療機関と連携をとっており、消化器、呼吸器、乳房などの悪性腫瘍の患者さんの紹介を受け、標準的手術、放射線治療、化学療法、侵襲性の低い内視鏡下治療などを行っています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx02xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 185 23.04 25.29 91.89 83.87
070160xx01xxxx 上肢末梢神経麻痺 手根管開放手術等 85 1.28 4.24 0.00 70.29
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 84 19.71 18.76 41.67 71.44
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 76 21.74 21.38 31.58 74.41
160760xx01xxxx 前腕の骨折 骨折観血的手術 前腕、下腿、手舟状骨等 68 4.87 5.95 7.35 70.56
 当院は、外傷、上肢・前腕及び大腿骨・膝関節にかかる手術を中心とした関節外科、脊椎外科、スポーツ外科など、整形外科領域のほぼ全般に対応しています。
 また、地域の医療機関との連携も強く、股関節・大腿近位骨折の手術後の転院率は約92%、大腿骨頸部骨折に対する地域連携パスの使用数は104件でした。
 「股関節・大腿近位の骨折」の患者さんは、平均年齢が約84歳と高く、予後の回復に時間を要す場合もあります。しかし、そういった場合でも地域連携パスを活用することで、転院先でリハビリ等のフォローアップを行い、自宅への退院を目指しています。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術あり 手術・処置等2なし 57 2.49 2.74 0.00 73.42
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 手術・処置等1なし 24 3.92 3.77 0.00 43.71
020320xx97xxxx 眼瞼、涙器、眼窩の疾患 手術あり 15 2.20 3.08 0.00 53.87
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 手術・処置等2なし - - 6.92 - -
080006xx97x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) その他の手術あり 手術・処置等2なし - - 9.28 - -
 形成外科は、眼瞼下垂や皮膚(良性・悪性)腫瘍、皮膚瘢痕拘縮、術後の欠損部再建など形成外科領域の様々な疾患に対応しています。眼瞼下垂の入院症例が多いのも特徴です。また、褥瘡や皮膚潰瘍などの慢性創傷に対して局所持続陰圧療法も多く行っています。
 ※ ハイフンは症例数10未満
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060xx99x40x 脳梗塞 手術なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし 40 21.55 16.89 40.00 75.28
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 17 18.71 9.83 35.29 81.88
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 14 30.79 18.68 64.29 75.21
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 13 14.54 6.89 30.77 66.00
010060xx99x20x 脳梗塞 手術なし 手術・処置等22あり 定義副傷病なし 12 27.33 16.94 58.33 75.50
 令和6年6月1日から令和7年5月31日までに退院した診断群分類別の患者数上位5位は上記の通りです。
 脳神経外科は常勤の医師は1名ですが、山口大学医学部附属病院と診療連携し、様々な急性期脳外科診療に対応できる体制を構築しています。
 症例としては脳卒中が多く、脳梗塞は66例、頭蓋・頭蓋内損傷は35例、非外傷性頭蓋内血腫は28例でした。
 また、「脳卒中地域連携パス」を積極的に使用し、地域の医療機関やリハビリテーション病院等と連携をとり、地域医療へ貢献することを目指しています。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050070xx01x1xx 頻脈性不整脈 不整脈手術 副伝導路切断術等 手術・処置等21あり 44 9.39 13.96 0.00 71.18
050170xx03000x 閉塞性動脈疾患 動脈塞栓除去術 その他のもの(観血的なもの)等 手術・処置等1なし、1あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 37 3.92 5.15 2.70 75.54
050180xx02xxxx 静脈・リンパ管疾患 下肢静脈瘤手術等 34 2.12 2.66 0.00 72.35
050163xx03x1xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 ステントグラフト内挿術 手術・処置等21あり 32 9.25 14.96 6.25 78.22
050080xx02010x 弁膜症(連合弁膜症を含む。) 経カテーテル弁置換術等 手術・処置等1なし、1あり 手術・処置等21あり 定義副傷病なし 30 11.70 14.74 3.33 85.93
 心臓血管外科は、心臓大血管から末梢血管の疾患まで、いずれも緊急手術を含め幅広く対応しています。
 ハイブリッド手術室も稼動しており、より低侵襲で質の高い治療を行っています。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120250xx01xxxx 生殖・月経周期に関連する病態 採卵術等 95 1.02 2.08 0.00 36.64
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等 91 8.74 9.40 0.00 33.54
120010xx99x30x 卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等23あり 定義副傷病なし 76 6.54 4.12 0.00 55.21
12002xxx02xxxx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部(腟部)切除術等 73 2.08 2.92 0.00 43.99
12002xxx99x40x 子宮頸・体部の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし 59 6.73 4.07 0.00 61.68
 産婦人科は、地域周産期母子医療センターとして小児科との緊密な連携のもとNICU6床を有し、生殖医療・内分泌疾患から周産期、婦人科悪性腫瘍に至るまで、産婦人科全般の診療を行っています。令和6年6月1日から令和7年5月31日までに退院した患者さん(DPC適応症例に限る)は1,089例であり、MDC別で件数が多い順は、子宮頚・体部の悪性腫瘍が209例、卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍が129例、胎児及び胎児付属物の異常が106例、子宮の良性腫瘍、生殖・月経周期に関する病態が97例、分娩の異常が58例でした。また、診断群分類別では、上記のとおりでした。
 また、地域の二次救急を担っているため、救急患者さんの搬送も多く、常時救急に備えた診療体制をとっています。地域の医療機関とも連携し、地域に密着した急性期医療の提供を推進しています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり片眼 37 4.35 2.49 0.00 79.05
020110xx97xxx1 白内障、水晶体の疾患 手術あり両眼 29 9.90 4.29 0.00 78.86
020370xx99x0xx 視神経の疾患 手術なし 手術・処置等2なし - - 10.06 - -
 眼科は、入院での白内障手術を主に行っています。令和6年6月1日から令和7年5月31日までに退院した患者さんのうち、白内障で手術をした患者さんは66名でした。
 また、手術はしていませんが視神経の疾患に対しても診療を行っています。
 ※ ハイフンは症例数10未満
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1なし 14 9.71 12.98 7.14 66.43
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 - - 9.33 - -
080100xxxx0x0x 薬疹、中毒疹 手術・処置等1なし 定義副傷病なし - - 10.13 - -
180030xxxxxx0x その他の感染症(真菌を除く。) 定義副傷病なし - - 8.02 - -
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 手術・処置等2なし - - 6.92 - -
 皮膚科の入院は蜂窩織炎等の細菌感染症(DPC上は「膿皮症」に分類)、その他帯状疱疹、薬疹などがあります。外来手術が主ですが、入院での局所麻酔下の皮膚皮下腫瘍摘出術も対応しています。
 ※ ハイフンは症例数10未満
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 159 2.47 2.45 0.00 71.78
11012xxx02xx0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 定義副傷病なし 89 4.30 5.16 2.25 64.57
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2なし 75 8.44 6.81 1.33 74.89
110080xx9907xx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等27あり 50 4.20 4.01 0.00 69.36
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 42 10.21 13.66 4.76 68.69
 生殖器・後腹膜臓器を含め、泌尿器全般の疾患に対して診療を行っています。他院からの紹介が多く、尿管結石、膀胱癌、前立腺癌、腎盂腎炎・膀胱炎などに対する治療を行っています。
 膀胱癌など泌尿器の癌に対しては、手術や抗癌剤治療を行っています。前立腺癌、腎癌に対してはロボット支援手術を開始しています。前立腺癌は、密封小線源療法も行っています。この治療は性機能の温存が可能であり、手術と比較して排尿障害等の合併症が少ないです。また、末期腎不全に対する腎臓移植術を行う体制も有しています。
腎臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx9900xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 74 19.27 11.35 0.16 75.95
110280xx03x0xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 内シャント血栓除去術等 手術・処置等2なし 64 4.39 3.82 0.09 67.27
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・処置等21あり 39 16.33 13.77 0.08 71.82
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 27 21.07 7.38 0.19 66.59
110280xx9901xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等21あり 13 11.38 13.75 0.23 75.08
 腎臓内科・人工腎では、腎不全や腎炎などの腎臓疾患を中心に、糖尿病、膠原病などの診療も行っています。糖尿病や腎疾患の早期発見、治療を行い寛解・治癒を目指すとともに慢性期や急性期の治療を行っています。また、高齢の腎疾患患者さんが他の全身急性疾患を併発する症例もみられ、腎疾患の治療とともに急性期治療を行っています。
 初期の腎臓病から末期腎不全まで、血液透析または腹膜透析の導入並びに導入後の管理などを行い、透析合併症に対しても幅広く対応しています。また、他院で透析を行っている患者さんの透析合併症治療等にも対応しています。腎臓疾患、糖尿病の患者に対する心不全等の慢性期治療、肺炎等の急性期治療に関しては、当院の専門医と連携して治療に当たっています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 57 13 - 24 10 15 1 7,8
大腸癌 34 62 40 196 12 131 1 7,8
乳癌 18 - - - - - 1 8
肺癌 54 23 96 177 193 39 1 7,8
肝癌 - - - 10 - 60 1 7,8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
 令和6年6月1日から令和7年5月31日までに退院した5大癌(胃癌、大腸癌、乳癌、肺癌、肝癌)の患者さんの数を、初発のUICC病期分類別および再発に分けて集計しました(複数回入院した患者さんはそれぞれ集計)。UICC病期分類とは、国際対がん連合によって定められた、①原発巣の大きさと進展度 ②所属リンパ節への転移状況 ③遠隔転移の有無 の3つのカテゴリによって各癌をⅠ期(早期)からⅣ期(末期)の4病期(ステージ)に分類するものです。
 患者さんの数は肺癌が最も多く、次いで大腸癌、胃癌の順となっています。肺癌、大腸癌ではステージⅣ(進行がん)が多いのに対して、胃癌・乳癌ではステージⅠやステージⅡといった比較的早期の症例が多くなっています。
 当院は、地域がん診療連携拠点病院として、標準的手術、放射線治療、化学療法、内視鏡下治療などを行っています。
 ※ ハイフンは症例数10未満
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 42 12.21 52.69
中等症 132 17.92 77.33
重症 29 19.41 81.07
超重症 - - -
不明 - - -
【定義】
 成人の市中肺炎(日常生活中に感染し肺炎と診断されたもの)について、A-DROPスコアに基づき、軽症(0点)・中等症(1~2点)・重症(3点)・超重症(4~5点)の4段階で重症度別に集計しています。

【解説】
 症例数の内訳は、中等症の占める割合が全体の約63%と最も大きくなっています。また、重症度が高くなるほど平均年齢が高くなる傾向にあります。
 ※ ハイフンは症例数10未満
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
- 77 30.00 78.35 0.53
 令和6年6月1日から令和7年5月31日までに退院した患者さんのうち、脳梗塞の患者さんの数を集計しました。
 このうち約88%は、「発症日から3日以内」の急性期脳梗塞が占めています。発症後4.5時間以内の超急性期脳梗塞の患者さんに対しては、医学的条件に基づいた上でt-PA(一般名:アルテプラーゼ)という血栓を強力に溶かす薬を投与しています。(令和6年6月~令和7年5月実績:3例)
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 109 0.98 9.58 11.01 76.14
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 早期悪性腫瘍胃粘膜下層剥離術 48 0.00 5.98 2.08 75.85
K6872 内視鏡的乳頭切開術 胆道砕石術を伴うもの 42 0.69 6.86 21.43 75.74
K6152 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等) 選択的動脈化学塞栓術 36 0.92 5.94 5.56 79.03
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2cm未満 33 2.21 2.97 6.06 75.73
 リスクの少ない大腸ポリープの大半は外来で内視鏡的に切除術を行っています。また、食道・胃・大腸の早期癌に対しては積極的に内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)を行っています。小腸疾患は、外来でのカプセル内視鏡検査や入院でのダブルバルーン内視鏡検査を行っています。
 胆膵領域では超音波内視鏡検査や、各種内視鏡手術、術後胃に対するダブルバルーン内視鏡を用いた内視鏡的逆行性胆道膵管造影検査(ERCP)を行っています。
 肝硬変に伴う胃・食道静脈瘤に対しては、内視鏡を用いた静脈瘤の硬化療法や放射線科と連携してバルーン閉塞下逆行性経静脈的塞栓術(BRTO)を行っています。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術 心房中隔穿刺又は心外膜アプローチを伴うもの 116 1.24 2.47 0.00 67.62
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術 その他のもの 115 2.77 3.32 3.48 72.83
K5461 経皮的冠動脈形成術 急性心筋梗塞に対するもの 40 0.00 22.88 15.00 74.95
K5972 ペースメーカー移植術 経静脈電極の場合 39 3.31 9.67 10.26 81.87
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術 不安定狭心症に対するもの 32 0.25 13.34 6.25 72.22
 循環器内科では、365日のCCU待機制をとり、心不全や心筋梗塞をはじめとする循環器急性疾患に対応できるよう最善策を講じています。
 急性心筋梗塞や狭心症などの虚血性心疾患に対して心臓カテーテル治療を多く行っており、令和6年6月1日から令和7年5月31日までに退院した患者さんのうち、手術を実施した症例は554例でした。そのうち経皮的冠動脈インターベンション治療(PCI)を287例行いました。その他、経皮的カテーテル心筋焼灼術を133例、ペースメーカー移植術、交換術を75例、心臓再同期療法(CRT)を20例(うちCRT-D10例)、植込型除細動器(ICD)移植術、交換術を10例行いました。治療後、殆どの患者さんは自宅へ退院しています。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 91 1.38 5.87 8.79 67.19
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 83 1.05 3.80 0.00 69.27
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 肺葉切除又は1肺葉を超えるもの 28 1.32 11.93 0.00 72.14
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの 27 0.63 4.78 3.70 45.89
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 27 4.07 10.19 3.70 75.89
 外科では、開腹手術や開胸手術だけでなく、症例に応じて侵襲性の低い鏡視下手術も行っています。また、ロボット支援下手術(DaVinci)も取り入れており、対応できる疾患を徐々に増やしています。令和6年6月1日から令和7年5月31日までに退院した患者さんに実施した手術では、胆のう結石症や胆のう炎に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術が最も多く、91名の患者さんに実施しました。続いて、鼠径ヘルニア(脱腸)に対する腹腔鏡下手術を83名、肺悪性腫瘍に対する胸腔鏡下切除手術を28名、膿瘍を伴わない虫垂炎(いわゆる盲腸)に対する腹腔鏡下切除手術を27名、結腸悪性腫瘍に対する腹腔鏡下切除手術を27名に実施しました。
 症例に応じて鏡視下手術を選択することにより、術後経過によっては早期の退院を可能としています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0821 人工関節置換術 肩、股、膝 167 2.02 17.64 37.72 72.75
K0461 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿 114 2.68 16.79 79.82 83.05
K0483 骨内異物(挿入物を含む。)除去術 前腕、下腿 72 0.26 0.40 0.00 57.01
K093 手根管開放手術 71 0.00 0.01 0.00 70.62
K0811 人工骨頭挿入術 肩、股 60 4.65 19.62 95.00 84.40
 整形外科の令和6年6月1日から令和7年5月31日までの退院患者さんにおける手術症例数は、1,007例でした。各専門医のもと整形外科ほぼ全般の手術に対応しており、中でも上肢骨折・上肢神経麻痺、股関節大腿骨骨折、変形性膝関節症、外傷に対する手術を多く行っています。手術別患者数では、人工関節置換術(肩,股,膝)が167例、 骨折観血的手術(肩甲骨,上腕,大腿)が114例、骨内異物(挿入物を含む)除去術(前腕,下腿)が72例、手根管開放手術が71例、人工骨頭挿入術(肩、股)60例となっています。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2191 眼瞼下垂症手術 眼瞼挙筋前転法 29 0.00 1.97 0.00 72.79
K2193 眼瞼下垂症手術 その他のもの 29 0.03 1.00 0.00 72.10
K2173 眼瞼内反症手術 眼瞼下制筋前転法 11 0.36 1.00 0.00 53.55
K0053 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部) 長径4cm以上 10 0.80 1.90 0.00 45.90
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術 単純切除 - - - - -
 主に眼瞼下垂や皮膚腫瘍に対する手術が上位を占めています。難治性皮膚潰瘍や褥瘡などの慢性創傷は他院からの紹介も多く、患者さんの状態に応じて手術をはじめ様々な治療を行っています。この他にも顔面骨の骨折に対しての整復、皮膚(良性・悪性)腫瘍摘出後や外傷などによる皮膚の欠損部再建など、形成外科領域の様々な手術に対応しています。
 ※ ハイフンは症例数10未満
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 17 0.65 16.53 35.29 79.59
K1743ハ 水頭症手術 シャント再建術 頭側及び腹側のもの - - - - -
K145 穿頭脳室ドレナージ術 - - - - -
K178-2 経皮的脳血管形成術 - - - - -
K609-2 経皮的頸動脈ステント留置術 - - - - -
 令和6年6月1日から令和7年5月31日までに退院した患者さんに実施した手術は35件でした。山口大学医学部附属病院の医師と連携し、開頭手術、内視鏡下手術、血管内手術を行っています。
 常勤の医師が1名のため件数としては少ないですが、今後の医師増員に備えて、山口大学医学部附属病院の支援を受けながら、低侵襲手術を積極的に取り入れていく方針です。
 また、血管外科手術、外傷手術も積極的に実施し、一人体制でも滞りなく行えるような環境を目指しています。
 ※ ハイフンは症例数10未満
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 43 1.02 1.58 0.00 76.40
K594-2 肺静脈隔離術 39 2.03 6.18 0.00 70.67
K5612ロ ステントグラフト内挿術 1以外の場合 腹部大動脈 38 1.21 7.74 10.53 77.13
K555-22 経カテーテル大動脈弁置換術 経皮的大動脈弁置換術 33 3.06 8.82 9.09 85.94
K617-4 下肢静脈瘤血管内焼灼術 19 0.11 1.11 0.00 69.58
 心臓血管外科では、心臓大血管から末梢血管まで幅広く手術を行っており、症例に応じた治療を選択することで手術後の生活の質の向上を目指しています。
 上記手術の他に、冠動脈大動脈バイパス移植術、弁膜症手術、不整脈手術、大動脈瘤切除術、ステントグラフト内挿術、オープン型ステントグラフト内挿術、末梢動脈バイパス術なども行っています。
 ウルフオオツカ法(完全胸腔鏡下左心耳閉鎖術、アブレーション)の認知度も上がっており、県外から受診される患者さんもいます。
 ハートチームの総合力で行う低侵襲な経カテーテル大動脈弁置換術(TAVI)も実施しています。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8981 帝王切開術 緊急帝王切開 101 3.79 7.47 0.00 31.84
K890-4 採卵術 95 0.00 0.02 0.00 36.64
K8982 帝王切開術 選択帝王切開 90 6.32 6.97 0.00 33.54
K867 子宮頸部(腟部)切除術 65 1.00 0.09 0.00 45.49
K877 子宮全摘術 63 1.17 7.70 0.00 51.90
 産婦人科は、地域周産期母子医療センターとして地域の二次救急を担っています。令和6年6月1日から令和7年5月31日までに退院した患者さんのうち、手術症例は743例でした。患者数の多かった上位5位は、緊急帝王切開が101例、採卵術が95例、選択帝王切開が90例、子宮頸部(腟部)切除術(子宮頸部前がん病変などに対する手術)が65例、子宮全摘術が63例でした。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術 眼内レンズを挿入する場合 その他のもの 64 1.00 4.78 0.00 78.97
K279 硝子体切除術 - - - - -
K2821イ 水晶体再建術 眼内レンズを挿入する場合 縫着レンズを挿入するもの - - - - -
 眼科で、令和6年6月1日から令和7年5月31日までに退院した患者さんに最も多く行った手術は「水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの)」で、64例でした。この手術は、混濁が起こっている水晶体を超音波で破砕後、吸引除去し、その嚢内に眼内レンズを挿入し固定する手術で、主に白内障に対して行っています。また、「水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(縫着レンズを挿入するもの)」、「硝子体切除術」を1例ずつ行いました。
 ※ ハイフンは症例数10未満
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7811 経尿道的尿路結石除去術 レーザーによるもの 94 1.51 2.84 4.26 65.12
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 電解質溶液利用のもの 77 1.90 5.42 1.30 74.78
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 25 1.00 10.24 8.00 68.00
K841-21 経尿道的レーザー前立腺切除術・蒸散術 ホルミウムレーザー又は倍周波数レーザーを用いるもの 14 1.00 6.71 7.14 74.50
K773-51 腹腔鏡下腎悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いるもの) 原発病巣が7センチメートル以下のもの 13 1.00 7.85 0.00 64.08
 令和6年6月1日から令和7年5月31日までに退院した患者さんに実施した手術では、経尿道的尿路結石除去術(レーザーによるもの)が最も多く94例、膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)が77例、経尿道的尿管ステント留置術が25例、経尿道的レーザー前立腺切除術(ホルミウムレーザー)が14例、腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術を23例でした。そのうち小径腎癌に対して、ロボット支援下(da Vinci)の腎部分切除術を13例行いました。尿路結石手術は経尿道的手術の他に、体外衝撃波破砕術など侵襲の少ない手術も多く行っています。
腎臓内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K616-41 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 初回 65 2.68 8.29 0.12 66.25
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術 内シャント造設術 単純なもの 38 10.05 20.45 0.18 68.16
K616-42 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 1の実施後3月以内に実施する場合 - - - - -
K6147 血管移植術、バイパス移植術 その他の動脈 - - - - -
K635 胸水・腹水濾過濃縮再静注法 - - - - -
 末期腎不全の患者さんには血液透析を行う必要があります。血液透析を行うには大量の血液を人工透析器に循環させる必要があり、その血液量を確保するため、血管近くの腕の動脈と静脈をつなぐ内シャント設置術および再建術を行っています(48例)。この内シャントが血管狭窄や血栓閉塞を伴うシャント不全となった場合、再建とは別にシャントPTA(経皮的シャント拡張術・血栓除去術)を行い血管の温存を図ります(79例)。他院からの紹介も多く対応しています。血液透析とは別に腹膜透析にも取り組んでおり、腹部にカテーテルという細いチューブを埋め込む手術(連続携行式腹膜灌流用カテーテル腹腔内留置術)を行っています。
 ※ ()内の症例数は令和6年6月1日から令和7年5月31日までに退院した患者さんに対して行った数です。
 ※ ハイフンは症例数10未満
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる 10 0.09
180010 敗血症 同一 14 0.13
異なる 16 0.15
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 36 0.34
異なる - -
【定義】
 「医療資源を最も投入した傷病名」が『130100 播種性血管内凝固症候群』、『180010 敗血症』、『180035 その他の真菌感染症』、『180040 手術・処置等の合併症』に該当する症例数を、「入院の契機となった傷病名」との同一性の有無を区別して集計しています。
 なお、発生率は令和6年6月1日から令和7年5月31日までに退院した患者さんの数を分母としています。

【解説】
・播種性血管内凝固症候群
  血液凝固反応の亢進、血小板の活性化をきたし持続的に全身の細小血管内に血栓を生じ、諸臓器の循環不全、機能不全に至る重症な病態です。
・敗血症
  皮膚や粘膜、種々の臓器の感染巣から細菌が血中に入り全身に播種される重症な感染症のことです。
・その他の真菌感染症
  真菌による感染症です。
・手術・処置などの合併症
  手術や処置などに起因して発生した、主に術後の出血や創部感染などの病態のことです。
  手術の術式や患者さんの状態に関わらず発生する可能性があります。

【手術・処置等の合併症の内訳】
 ICD10 傷病名 件数
 T809 輸液,輸血及び治療用注射に続発する詳細不明の合併症 1
 T810 処置に合併する出血及び血腫,他に分類されないもの 5
 T812 処置中の不慮の穿刺及び裂傷<laceration>,他に分類されないもの 1
 T813 手術創の離開,他に分類されないもの 1
 T814 処置に続発する感染症,他に分類されないもの 14
 T818 処置のその他の合併症,他に分類されないもの 4
 T827 その他の心臓及び血管の人工器具,挿入物及び移植片による感染症及び炎症性反応 1
 T828 心臓及び血管のプロステーシス,挿入物及び移植片のその他の明示された合併症 1
 T835 尿路系プロステーシス,挿入物及び移植片による感染症及び炎症性反応 1 
 T840 体内関節プロステーシスの機械的合併症 2
 T842 その他の骨の内固定材の機械的合併症 1
 T845 体内関節プロステーシスによる感染症及び炎症性反応 1
 T857 その他の体内プロステーシス,挿入物及び移植片による感染症及び炎症性反応 5
 T881 予防接種に続発するその他の合併症,他に分類されないもの 1
 T886 適正に投与された正しい薬物及び薬剤の有害作用によるアナフィラキシーショック 1
リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率ファイルをダウンロード
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
1,533 1,404 91.59
【定義】
 肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが「中」以上の手術を施行した退院患者数のうち、 肺血栓塞栓症の予防対策が実施された患者さんの実施率を集計しています。
 分母のリスクレベルが「中」以上の手術は、「肺血栓塞栓症および深部静脈血栓症の診断,治療,予防に関するガイドライン 2017 年改訂版 」(日本循環器学会等)に準じて抽出しています。
 分子の肺血栓塞栓症の予防対策は、肺血栓塞栓症予防管理料を算定した患者さん、もしくは投薬による抗凝固療法が行われた患者さんを集計しています。

【解説】
 肺血栓塞栓症のリスクレベルが「中」以上の手術をした患者さんに対する予防策の実施率は90%以上でした。肺血栓塞栓症とは、肺動脈に血液の塊である血栓が詰まる病気(いわゆるエコノミークラス症候群)です。重症の場合は心肺停止やショックを引き起こすこともある命に関わる病気です。手術後の状況やリスク要因が発症に影響を与えるため、手術内容や患者さんの状態に応じて適切にリスク評価を行い、リスクレベルに応じた推奨予防策を実施しています。
血液培養2セット実施率ファイルをダウンロード
血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
1,492 971 65.08
【定義】
 血液培養オーダー日数のうち、 血液培養オーダーが1日に2件以上ある日数を集計しています。

【解説】
 小児患者さんの場合の多くは、血液培養を1セットしか実施しません。また、令和6年7月から10月頃にかけて全国的に血液培養ボトルの供給に制限があったため、血液培養2セット実施率は約65%となっています。
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率ファイルをダウンロード
広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
726 577 79.48
【定義】
 広域スペクトルの抗菌薬が処方された退院患者数のうち、入院日以降抗菌薬処方日までの間に細菌培養同定検査が実施された患者数を集計しています。
 広域スペクトルの抗菌薬とは以下の薬剤のことをいいます。
  ●ピペラシリン
  ●テビペネムピボキシル
  ●メロペネム水和物
  ●ビアペネム
  ●ドリペネム
  ●イミペネム・シラスタチンナトリウム
  ●パニペネム・ベタミプロン
  ●タゾバクタム
  ●セフタジジム水和物
  ●セフピロム硫酸塩
  ●セフェピム塩酸塩水和物
  ●セフォゾプラン塩酸塩
 
【解説】
 抗菌薬の処方にあたり大切なことは、起因菌の同定です。起因菌の同定を行い抗菌薬を適切に使用することで、耐性菌などの発生を防ぐことができます。抗菌薬適正使用チーム(AST)を中心に抗菌薬の適正使用に努めており、約79%の患者さんに実施しています。
転倒・転落発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生した転倒・転落件数
(分子)
転倒・転落発生率
115,040 173 1.50
【定義】
 退院患者の在院日数の総和のうち、発生した転倒・転落件数の割合(‰)を集計しています。

【解説】
 令和6年6月1日から令和7年5月31日までに退院した患者さんに発生した転倒件数は173件でした。
転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生したインシデント
影響度分類レベル3b以上の
転倒・転落の発生件数(分子)
転倒転落によるインシデント影響度
分類レベル3b以上の発生率
115,040 25 0.39
【定義】
 退院患者の在院日数の総和のうち、インシデント影響度分類レベル3b以上の転倒・転落件数の割合(‰)を集計しています。
 インシデント影響度については以下のとおりです。

 レベル  障害の継続性  障害の程度
  5    死亡       死亡(原疾患の自然経過によるものを除く)
  4b   永続的     永続的な障害や後遺症が残り、有意な機能障害や美容上の問題を伴う
  4a   永続的     永続的な障害や後遺症が残ったが、有意な機能障害や美容上の問題は伴わない
  3b   一過性     濃厚な処置や治療を要した(バイタルサインの高度変化、人工呼吸の装着、手術、入院日数の延長、骨折など)
  3a   一過性     簡単な処置や治療を要した(消毒、湿布、皮膚の縫合、鎮痛剤の投与など)
  2    一過性     処置や治療は行わなかった(患者観察の強化、バイタルサインの軽度変化、安全確認のための検査などの必要性は生じた)
  1    なし       患者への実害はなかった(何らかの影響を与えた可能性は否定できない)
  0    -       エラーや医療品・医療器具の不具合が見られたが、患者には実施されなかった

【解説】
  令和6年6月1日から令和7年5月31日までに退院した患者さんに発生した転倒件数は25件でした。
手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率ファイルをダウンロード
全身麻酔手術で、
予防的抗菌薬投与が実施された
手術件数(分母)
分母のうち、手術開始前
1時間以内に予防的抗菌薬が
投与開始された手術件数(分子)
手術開始前1時間以内の
予防的抗菌薬投与率
2,139 2,031 94.95
【定義】
 全身麻酔手術で、予防的抗菌薬投与が実施された手術件数のうち、手術開始前1時間以内に予防的抗菌薬が投与開始された手術件数を集計しています。

【解説】
 手術開始の前1時間以内に適切な抗菌薬を投与することで、術後の手術部位感染を予防します。
d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和もしくは
除外条件に該当する患者を除いた
入院患者延べ数(分母)
褥瘡(d2(真皮までの損傷)以上
の褥瘡)の発生患者数(分子)
d2(真皮までの損傷)以上の
褥瘡発生率
112,292 108 0.10
【定義】
 令和6年6月1日から令和7年5月31日までに退院した患者さんの在院日数合計のうち、d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡が発生した患者さんの数を集計しています。なお、入院前より、d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡が発生していた患者さんも含みます。
 褥瘡とは、寝たきりなどによって、体重で圧迫されている場所の血流が悪くなったり滞ることで、皮膚の一部が赤い色味をおびたり、ただれたり、傷ができてしまうことです。一般的に「床ずれ」ともいわれています。
 褥瘡の重症度は一般的に「深さ(深達度)」によって分類され、d2以上の褥瘡とは、皮膚の組織のうち、真皮まで達している深さの褥瘡を指します。

【解説】
 褥瘡の評価、処置、体圧分散マットやポジショニングクッションの使用、体位変換、保湿など、患者さんに合ったケアを選択することで褥瘡の発生を予防します。
65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合ファイルをダウンロード
65歳以上の退院患者数
(分母)
分母のうち、入院後48時間以内に
栄養アセスメントが実施された
患者数(分子)
65歳以上の患者の入院早期の
栄養アセスメント実施割合
6,689 2,065 30.87
【定義】
 令和6年6月1日から令和7年5月31日までに退院した65歳以上の患者さんのうち、入院早期(入院後48時間以内)に栄養アセスメントが実施された患者さんを集計しています。

【解説】
 栄養アセスメントとは、患者さんの食生活状況や栄養摂取状況などを的確に把握し、身体状況から栄養状態を評価することで、栄養に関する問題点を明確にすることです。栄養アセスメントを行うことで、治療の促進や合併症の予防、退院後の生活の質向上につながります。
身体的拘束の実施率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
(分母)
分母のうち、身体的拘束日数の総和
(分子)
身体的拘束の実施率
115,040 1,033 0.90
【定義】
 令和6年6月1日から令和7年5月31日までに退院した患者さんの在院日数の合計のうち、身体的拘束を実施した日数の合計を集計しています。

【解説】
 身体的拘束は、抑制帯等、患者さんの身体又は衣服に触れる何らかの用具を使用して、一時的に患者さんの身体を拘束し、その運動を抑制することであり、車椅子やベッド、椅子などに体や手足をひも等で縛る場合も当てはまります。ただし、患者さんの移動時に職員が付き添っており、安全確保のため短時間固定ベルト等を使用する場合は当てはまりません。
 入院患者さんの身体的拘束は、緊急やむを得ない状況のみ必要最小限の範囲で行います。

  緊急やむを得ない状況の例
 ・意識障害や認知症・精神症状による興奮で、患者さん自身が身の危機を予知できない場合
 ・診療における医療機器の挿入物を、患者さんが自己抜去してしまうリスクが高い場合
 ・薬剤の使用、病室環境の工夫、継続的な見守りなどの他の看護方法では代替することが難しい場合 等
更新履歴
2025.09.30
「令和6年度 病院情報の公表」を行いました。